旅の途中でふと立ち止まり、見知らぬ駅のベンチで小さな文庫を開く、そんな静かな時間に寄り添ってくれる一冊が、沢木耕太郎『旅のつばくろ』
ツバメのように軽やかに移動しながら、出会いと風景を淡々と綴る旅エッセイ。読後には、胸の奥にそっと灯る温かさが残ります。
沢木耕太郎『旅のつばくろ』作品情報

項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | 旅のつばくろ |
著者 | 沢木耕太郎 |
出版社 / レーベル | 新潮文庫 |
発売年 | 1992年(文庫版) |
ジャンル | 旅エッセイ・紀行文 |
初出は単行本(1989年)
あらすじ・魅力
- 線路に沿って揺れる視線
列車に乗って北へ南へ。車窓からの景色など簡潔な言葉で切り取られています。 - 「ただそこに居る」ことの心地よさ
風景にそっと身を溶かす佇まいが、読む人にも自然と肩の力をゆるめさせてくれます。 - イラストの余白
著者自筆の線画が章ごとに添えられ、文章と同じくらい静かな余韻を与えてくれます。
こんな人におすすめ
- 忙しい日常から少し距離を取りたい人
- 旅エッセイ初心者/鉄道好き
- 夜に静かに本を開く時間が欲しい人
- 一人旅に出る前のプレ読書
感想・レビュー
ページをめくるたびに、微かなレールの音が聞こえるようでした。遠くへ行きたいという衝動と、どこにも行かなくてもいいという安心感が同時に訪れ、読み終えた後も長い余白が心に残ります。
まとめ
『旅のつばくろ』は、旅そのものよりも“旅をする心の在り方”を教えてくれる本。自分のペースでページを開き、好きな駅で降りるように好きな章から読むのもおすすめです。
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